業績、良さそうに見えても本当は…
親子げんかの果てに業績が低迷して
2年連続の最終赤字に転落した“大塚家具”の
話題が世間では先行していますが…
大塚家具と同業のある会社が、
平成29年8月期には営業赤字に転落しています。
どの会社かご存知でしょうか?
それでは今月の「月イチ脳レッジ!」スタートです!
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月イチ「脳レッジ!!」第116回:
業績、良さそうに見えても本当は…
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赤字に転落した大塚家具と同業の会社
その会社は…
イケア・ジャパンです。
イケア・ジャパンの売上高は…
平成26年8月期の771億円までは
前年5.9%増と好調だったようですが、
同年に2店を開店させたにもかかわらず
翌年27年8月期は1.2%増の780億円に留まり、
収益性の面では1.2%まで落ち込み…
ついには平成28年8月期は
767億円と売上が減少に転じています^^;
そして…
平成29年8月期は740億円とさらに落ち込み、
約14億円の営業赤字に転落しているわけです。
余談ですが、
大塚家具も2年連続の赤字ではあるものの
財務状況はかなり盤石であり、
先代の基盤の強さが伺えます。
また、この業界の勝ち組をご存知でしょうか?
それは平成29年2月期で5,128億円の売上高を誇る
ニトリなんです!(連結決算)
全国展開は当然、台湾にも進出して
約20%に迫る驚異的な営業利益率を
叩き出している勢いなんです。
私の尊敬する経営者である
ファーストリテイリング(ユニクロ)の柳井正 氏の
会社どころの騒ぎではない利益です^^
さすがお値段以上…
でも、ニトリが調子いいのは
なんとなく想像つきますよね!
この辺りのお話もかなり面白いので
またの機会にお伝えできればと思います。
話は戻りまして…
昨年、愛知県の長久手にも
かなりの話題性をもってオープンしたイケアですが、
当然、私も何度か足を運びました^^
実はイケアの日本での始まりは、
なんと名古屋の名鉄百貨店と渋谷にある東急百貨店が
国内初の導入したのがスタートです。
(高すぎて業績不振で撤退らしいですが…)
その後、日本法人が立ち上がったものの、昭和61年に閉鎖。
さらにはその後…
平成13年に再々上陸してから10年以上も経つのに
売上高は800億円を前に足踏み状態…
この間にニトリと大差がついてしまったようで^^;
その背景としては、
ECへの出遅れが指摘されています。
(要するにネットでの販売です^^)
実はニトリも
EC比率は5.3%に過ぎず、
かなり遅れているのです。
でも、なんとなんとイケア・ジャパンに関して言えば、
平成29年4月からようやく公式オンラインストアを
立ち上げてECに参入したばかり…
時代の流れ的にかなり出遅れていることに
ビックリではないでしょうか?!
全国12店の店在庫からピッキングして
各店の配送エリア内に対応するといった
初歩的な体制に留まっているようで…
高速沿いから見える弥富物流センター(愛知県)を
拡張してEC対応の整備を急いでいる段階らしいのですが、
実際使ってみると数えきれない問題があります。
(あなたも実際に試してみてください^^)
イケアは、今までECを否定して
来店持ち帰りにこだわってきたようです。
弊社もIKEAの家具を使っているのですが、
購入前にネットで検索して見ていた時期があります。
その際に、IKEAのオフィシャルサイトと思いみていても
「品揃えが悪いなぁー」と思っていたら
なんとオフィシャルサイトではなく
代行業者のサイトであったりと…
イケアの商品を販売するサイト(代行業者)が
乱立する状況にある中で、今になって
オフィシャルECサイトです!と言っても
対応の遅さが露呈していますよね(//∇//)
もともとECの強みは情報伝達の早さ、品揃え、
バーチャルのため人員負担が少ないことです。
ネット社会の現代の流れの中で
もはや手遅れかもしれません。
また、イケアがECを否定してきた要因は
店頭販売への固執で、さらには組み立てをお客様に
してもらうという顧客の労働分担(セルフサービス)
が背景にあったと思われます。
持ち帰りも製品組み立てもお客様が負担することにより
製品を安く提供できるということで成長してきましたが、
その重い労働負担が現在の顧客ニーズと合致せず、
顧客を遠ざけるようになったのではないでしょうか。
何度も体験談としてお話ししますが、
うちのスタッフも組み立てに労力を使いました^^;
どちらにしても根本的に
営業体制を見直す必要がありますよね。
またこれからの動向も気になります。