安全性が高いか低いか?
おはようございます。クオリアの佐分利です。
前回、売上計画を考える際に、必要な利益から
考えましょうとお伝えし、その一つの考え方の
ポイントとして、貸借対照表の自己資本比率に
ついてお伝えしました。
自己資本比率以外にも、必要な利益を考えるうえで
ポイントとなる指標があります。
何かわかりますか?
それでは「脳レッジ!!」スタートです。
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財務部門「脳レッジ!!」第21回:
必要利益×貸借対照表(当座比率)
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あなたは、自社の貸借対照表を見た時に、
「当座比率」を確認していますでしょうか?
当座比率とは、当座資産と流動負債の金額を比較することで
企業の短期的な支払能力(資金繰りの安全性)を
判断する指標です。
金融機関が会社に資金を融資する際には、
必ず重視する指標です。
計算式で表すと
当座比率(%)=当座資産 ÷ 流動負債 × 100
当座比率は、当座資産と流動負債を比べるのですが、
そもそも当座資産と流動負債って一体何のことなのでしょうか!?
まず、決算書の貸借対照表の左上にある資産を見てみましょう。
(お手元に決算書がある方は実際に見てみましょう!)
当座資産とは、
1.現金
2.預金
3.受取手形
4.売掛金
5.有価証券
のことです。
つまり、流動資産のうち特に現金化しやすいものを
合計した資産のことです。
ですから、在庫を意味する棚卸資産(商品や製品など)は
含みません。
次に、流動負債を見てみましょう。
1.買掛金
2.支払手形
3.未払金
4.預り金
などがそれにあたります。
つまり、すぐに支払わなければならないお金のことを言います。
当座比率とは、
すぐに現金化しやすいお金(当座資産)と
すぐに支払わなければならないお金(流動負債)との
バランスを見るための指標です。
当座比率は、
100%以上であることが望ましいといわれており
150%くらいあればかなり安心です。
当座比率の数値が大きいほど
安全性の高い企業といわれています。
まず、自社の当座比率を計算してみてください。
「当座比率の数値を上げていくにはどうすれば良いのか!?」
と気になると思います。
その答えは簡単です。
流動負債よりも当座資産のほうが大きければ良いので、
当座資産を増やしていけばいいのです。
当座資産を増やすには、
・在庫商品を早く販売して現金預金を増やす
・不要な固定資産などを売却して現金化する
などありますが、
やはり
・事業で利益を出して現金預金を増やす
ことが重要です。
当座比率を必要利益を考えるときの一つの指標とし、
どれだけ利益を出せば安全性の高い企業といわれるのか?を
算出してみて下さい。