「売上1億=売上5千万」この“イコール”の理由、分かりますか?
おはようございます。クオリアの山田です。
最近、月次や決算書の数字を確認する上で、
“1%”の大きさをとても思い知らされます。
「あと1%売上が上がれば…」
「あと1%仕入・外注費が抑えられたら…」
あなたもそんな経験はないでしょうか?
今回は、売上計画を策定する上でも重要な、
売上高の内訳である『売上分類(商品や取引先など)』
についてお話します。
それでは「脳レッジ!!」スタートです。
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財務部門「脳レッジ!!」第22回:
売上の内訳(売上分類)計画
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売上計画を考えるためには、売上を商品や取引先ごとに分類して
細かく立てていく必要があります。
分類した売上の売上計画を立てるために重要なのが、
財務指標の一つ「限界利益率」になります。
限界利益率とは、
売上高から変動費(売上高に比例して増える経費:仕入、
を引いた限界利益が売上高のどれくらいを占めているか
を表しています。
つまり、
①売上高 - ②変動費 = ③限界利益
③限界利益 ÷ ①売上高 × 100 = 限界利益率(%)
例えば、売上1億円の限界利益率1%だと、100万円です。
もちろん2%だと、200万円です!
つまり売上高のうち、この1%をきちんと管理できたか、
できなかったかで、利益に大きく影響することになります。
その1%を管理・把握するために、売上分類ごとに
分けてみましょう。
では次の分類した売上項目のうち、限界利益率に注目してみると
各商品もしくは取引先は、どのように見えるでしょうか?
売上高のみでみれば、Aがダントツですが、
Bは売上高がAの半分ですが限界利益はAと同額であり
Cに至っては、売上の半分が利益として残っています。
つまり、
Cの売上をなんとか伸ばすことができれば、
売上額は大きくなくとも利益を大きく残せます。
売上1億円で限界利益率20%だと、限界利益2千万円。
売上5千万円で限界利益率40%でも、限界利益2千万円。
売上高は違っても限界利益(付加価値)は“イコール”になります
このように商品や取引先などの項目毎の限界利益率を
算出することで、売上高と限界利益の分析ができるとともに、
次年度はどの商品や取引先に注力すべきかがわかり、
売上計画策定の根拠になります。
仕入や外注費などを見直すことで、
限界利益率を1%
そしてさらに、数値計画を行動計画に落とすことで
実現へと繋げていくのです。
仕入や外注費が多く、限界利益率の基準値が低い業界ほど
効果的ですので、把握・管理の分析から始めてみましょう!