「仕入れ代金の支払いはどのタイミングがベストか?」
おはようございます。クオリアの佐分利です。
前々回、キャッシュフロー改善のために、
についてお話ししましたが、
今回は「仕入れ代金(買掛金)の支払いのベストタイミング」
について考えてみましょう。
それでは「脳レッジ!!」スタートです。
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財務部門「脳レッジ!!」第42回:
キャッシュフロ-改善のために②
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全く同じ商品を仕入れるのであれば
1円でも安いに越したことはありません。
しかし、資金繰りの点から考えると、
少しばかり勝手が違ってきます。
以下のようなケースをイメージしてみてください。
① 商品を現金100円で仕入れる
② 商品を110円で仕入れ、支払いは半年後
会社のキャッシュが潤沢なら1番を選択するでしょう。
しかし、会社の資金がそれほど潤沢ではない場合、
2番を選択したほうが良い場合もあります。
帳簿の上では黒字でも、キャッシュがなくなることで
「黒字倒産」が起こります。支払いを遅くすることができれば、
会社にはキャッシュが貯まります。
そのタイミングでさらに仕入れが可能になり、
ビジネスの枠を広げることも可能になります。
キャッシュフロー改善のためには、
仕入れについては、
できるだけ支払時期を後ろ倒しにすることが有効です。
具体的には、
・現金で仕入れているものを買掛金に切りかえる
・買掛金のサイトを長くする
・買掛金の支払の締め日と支払日の期間を遅らせる
(例えば15日締・末日払い→末日締・翌末日払い)
売上の場合にはお金をもらう相手に対して
融通をお願いする形になるため
実行が難しいケースが多いですが、
仕入れの場合には、
こちらがお金を支払う側であるため、
交渉しやすいケースが多いでしょう。
ただし、交渉の際には相手にいらぬ誤解を与えないように
充分に注意して下さい。
まずはキャッシュフローを正確に把握すること、
そしてキャッシュインを早め、
キャッシュアウトを遅らせる工夫をすること。
帳簿上の売上だけでなく、実際に手元にあり
自由に使えるキャッシュをいかに多く確保するかが
安定した経営の第一歩と言えます。