利益は社長の肥やし!?
おはようございます。クオリアの山田です。
あなたは、スタッフから
「なぜ利益を出す必要があるのですか?」と質問されたとき
きちんと答えることができますか?
また利益が必要な理由を全社員が理解していますか?
「利益を稼いだってどうせ社長が得するだけでしょ」と
社員に思われていては、利益を出すことはおろか
会社の存続にも関わるかもしれません。
今回は、計画を策定する上で基準となる『利益』と
その利益が自社の評価にどう影響するのかを
貸借対照表の一部を用いて考えていきましょう。
それでは「脳レッジ!!」スタートです。
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財務部門「脳レッジ!!」第20回:
利益×貸借対照表(自己資本比率)
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前回も少しお話しさせていただきましたが復習も兼ねて、
利益を出す必要性は大きく分けて4つです。
① 借入金の返済
② 人やモノなどへの投資
③ 今後に備えた貯蓄
④ スタッフへの還元
①借入金の返済は、
借入がある場合、当然返済が発生します。この返済額は
経費にならないので、利益から返済することになります。
つまり、利益が出ていなければ今ある預金から返済することに
なるので残金が減っていきます。
②人やモノなどへの投資は、
いわゆる「経営資源」にかかるものです。経営において、
人・モノ・金・情報は、経営資源と呼ばれ企業を経営していく
上で最も重要な要素になります。企業の成長は投資からうまれ、
利益が出ていなければ、この投資に積極的になることが
難しくなります。
③今後に備えた貯蓄は、
その名のとおり、貯蓄です。業績は常に右肩あがりというわけ
にはいかないかもしれません。そんなときに限って
タイミング悪く設備が壊れたりします。ここでも貯蓄がなければ
預金から支払うことになったり急遽、借入に頼ったりすること
になります。
④スタッフへの還元は、
上記3つを蓄えた上で、決算賞与として還元を行えれば、
スタッフが自ら利益を生み出す意識が芽生えるかもしれません。
このように利益の重要性を考えていくと、必要な利益が
見えてきませんか?
では上記の4つを含めた利益(当期純利益)は、
自社の貸借対照表(過去から現在までの財産)へどのように
影響するでしょうか。
簡単な貸借対照表の図で見ていきましょう。
まず期末に出た当期純利益(損失)は、貸借対照表の右側
純資産(自己資本)に溜まって(繰越利益剰余金)いきます。
※図③
この繰越利益が増えれば(黒字)自己資本が増え、マイナス(赤字)
であれば減っていきます。
つまり、今期が大きく黒字だったとしても貸借対照表の
“繰越利益剰余金”がマイナスなら、今までに少なからず赤字があった
と分かってしまうのです。
また借入したときの残高は負債(他人資本)※図②に
記載され、その借入したお金は資産(現預金)※図①に
記載されます。
同じく投資して得たモノは「資産」に記載され、その資産を
他人のお金(借入)で得たのか、自社のお金(利益や資本金)で
得たのかで、負債と純資産のバランスが変わります。
このバランスを見る指標として自己資本比率があります↓
『自己資本比率(%) = 純資産(自己資本) ÷ 負債(他人資本)』
当然ですが、他人資本より自己資本が多い方が良く、
銀行評価も上がります。
自己資本比率は、30%以上を目標に必要利益を考えるときの
一つの指標としてみて下さい。
今回、貸借対照表の自己資本比率についてお話しましたが、
より詳しく財務の勉強をしたい方は、
別途弊社で塾やセミナーを開催しております。
〇強い会社をつくるための会計セミナー
http://mk.qgm-inc.com/ms/cs.cgi?m=kl&c=1085&u=141
〇学校では教えてもらえなかった大事なお金の話(歯科医院様限定)
http://mk.qgm-inc.com/ms/cs.cgi?m=kl&c=1086&u=141
このように利益は、会社を継続・成長させる上で重要な要素です。
スタッフのみなさんにも理解していただき、団結して成長する
企業にしていきましょう!