中期経営計画だけで終わらせない!
おはようございます。クオリアの佐分利です。
GWはリフレッシュできましたか?
世の中には『5月病』なんて言葉がありますが、
そんな言葉には甘えないで、目標達成に向けて
PDCAサイクルをしっかり回していきましょう!!
それでは「脳レッジ!!」スタートです。
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財務部門「脳レッジ!!」第36回:
改めて、計画の重要性
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経営者の方からは「経営計画を作るのは時間がかかるし、面倒だ」
とか、
「経営計画を立てたからって、どうせその通りにはいかない」
といった意見をよく聞きます。
会社を成長させる、あるいは継続発展するためにも、
どのような事業方針にするかを決め、その方向性を経営計画として
自身やスタッフ、もしくは銀行にも指し示すことが必要になります。
それにより、スタッフには目標とそれを達成するために
何をしたらよいかが分かりやすくなり、
スタッフのやる気も湧き出るのではないでしょうか。
以前、中小企業庁が銀行に対して行ったアンケート
「企業金融環境実態調査」では、債務超過企業に対する
対応として次のような結果が出ています。
【債務超過であって、銀行から思い通りに貸してもらえなかった企業の割合】
「計画の具体性が高い企業」・・・・42.2%
「計画の具体性が低い企業」・・・・52.0%
資料:中小企業庁「企業金融環境実態調査」(2003年12月)
計画の具体性が高い、すなわち経営計画がしっかりと
立てられている企業は、経営計画が立てられていない企業より
金融機関から思い通りの融資が受けられていることが分かります。
また、数値目標のあるなしと、その達成状況とを比較した
調査結果も興味深いです。
【具体的な数値目標の有無とその達成状況】
経営計画において、
「すべての項目に具体的な数値がある」企業では、
「ほとんどorある程度達成できている」とする割合が82.0%。
これに対し
「具体的な数値はほとんど無い」企業では62.7%にとどまっています。
つまり、経営計画の具体性が高い企業ほどその掲げた目標を
達成できている割合も高くなっているといえます。
大抵の企業では3年~5年の中期経営計画を作成して方針を
決定して、そこで計画作りが終わってしまいます。
しかし、単年度ごとにその中期計画を実行しなければ、
目標達成はまず実現できません。
中期経営計画を策定したら、それを踏まえてより具体的な
1年間の単年度経営計画を立てましょう。
単年度経営計画は、中期経営計画を踏まえた、
1年間(単年度)で行うべき具体的な行動計画のことです。
そして、これを落とし込んでしっかりと数値化したものが
いわゆる「予算」です。
目標をしっかりと達成していくためには、利益計画だけでなく、
単年度の行動計画も作成することが必要となります。
1年間の行動計画を月別に展開して
「いつ、誰が、何を、どうする」といった
レベルまで計画に落とし込むことが大切です。
そして、計画は立てて終わりではなく、
定期的に実績と計画との差異の分析を行い、
目標利益に対する達成状況を把握します。
そして、計画通り進んでいなければ、対応策を考え、
実行に移します。
つまり、よく言われているPDCAサイクルをしっかり回すことにより
業績を管理することがとても重要なんです。
経営計画をつくる一番大きなメリットは、
経営の「軸」を手に入れることができることです。
ブレない軸を持って、経営を安定成長させていきましょう。