5つの利益、いくつ知ってますか?
おはようございます。クオリアの佐分利です。
もう8月も終わりですね。
夏が終わってしまうのは少し寂しい気もしますが、
過ごしやすい秋の気候がとても楽しみです。
前回までは、貸借対照表について簡単にお話ししましたので、
次は損益計算書を読み解いてみましょう。
それでは「脳レッジ!!」スタートです。
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脳レッジ!!第84回:
損益計算書からわかることって?
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決算書の中でも、損益計算書(P/L)は
比較的分かりやすいですね。
売上や費用などは普段自然に接している概念ですし、
利益が出ているかどうかは
当然真剣に考えていることですから、
貸借対照表よりも感覚的に理解しやすいのではないでしょうか?
損益計算書は、
決算日までの1年間で得た売上と利益、
それを得るために必要とした経費などを記したものです。
基本的には売上が一番上にあり、
そこから経費を引いてさらに各種の損益を加減し、
一番下に「当期純利益」が算出されるという構造になっています。
損益計算書は「会社がどれだけ稼いだか」を示す書類です。
どれだけ売上があり、
いるかを損益計算書から確認できます。
損益計算書をみれば・・・
「特定の経費が異常に大きい」
「売上は多いが、利益は少ない」など、
改善点が見えてきます。
損益計算書には、
「売上総利益(粗利)」
「営業利益」「経常利益」
「税引前当期純利益」
「当期純利益」などの複数の利益が記載されています。
損益計算書を読み解くためには、
利益の種類を知らなければなりません。
①売上総利益(粗利)
売上高から仕入などの売上原価を引いたものです。
売上総利益は「粗利」といわれることもあります。
②営業利益
売上総利益から、給料や光熱費、広告宣伝費など、
ビジネスをしていくうえで生じる費用を引いたものです。
商売(本業)でその年度にどれだけ利益を出したかがわかります。
③経常利益
営業利益から、利息など資金調達に関わる費用や収益を加減算した
ものです。
経常利益は「ケイツネ」と呼ばれることもあります。
会社全体でどれだけの利益を得たかをみる基準となるのがこの
経常利益です。
④税引前当期純利益
経常利益にさらに「特別利益」を加えて「特別損失」を引いたのが
税引前当期利益です。税金を算出するため、通常なら発生しないよ
うな特別な損益も計算に入れたものです。
⑤当期純利益
税引前当期利益から税金を引いたものが、当期利益です。
これが、会社が自由に使うことができるお金になります。
5つの利益をすべて把握しておく必要はありませんが、
少なくとも経常利益はみるようにしましょう。
何年かにわたって経常利益の増減をみることで、
会社がいい方向に進んでいるかどうかがわかるからです。
細かい損益計算書の中身については、はじめのうちは気にしなくて
結構です。
損益計算書に記載されている科目は
一般に使われている用語に近いので、
貸借対照表よりもなじみやすいでしょう。
ただし注意していただきたいのは、
損益計算書の費用や収益は、現金の動きと
必ずしも一致しないということです。
この会計上のルールが、「黒字倒産」を引き起こす“からくり”と
なるわけですが、そのあたりを次回詳しくお話します。
あなたの今回の損益計算書(P/L)はいかがでしたか?
なじみ深い数字のお話ですよね^^
でも、具体的なお話の方が臨場感がありますが
今回のような基本体系を知っておくことが重要です!!
もとのベース(基本)を知らずして
応用はありません!!
5つの利益について・・・
わたしの方からは特に2つに着目してみましょう!
あらためて自社の決算書や月次決算書を開けてみてください!^^
売上総利益は、
粗利とも言われますが
売りにかかる費用を引いた残りの利益。
現場コストや仕入れコストをどう改善するか・・・
粗利の改善は、経営者や現場責任者の
チカラにかかっていることが多いですね。
営業利益については、
粗利から事務所の人件費や経費を引いた残りの利益。
よく言う固定費のコントロール(経費の使い方)
をすることで営業利益を出すことが可能です。
「確かにそうだな~」といった観点で
見ていただくといろんなことが見えてきますよ^^
経営コンサルタント
渡邉拓久