黒字倒産のカラクリって?
おはようございます。クオリアの佐分利です。
前回に引き続き「黒字倒産」についてです。
今回は、「黒字倒産」を引き起こすカラクリについて詳しく
お話します。
それでは「脳レッジ!!」スタートです。
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脳レッジ!!第90回:
黒字倒産のカラクリって?
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商品売買の決済では、通常1ヶ月から3ヵ月後の決済となるため、
その期間の利益が損益計算書に計上されても、
現金はすぐに入ってこない状態になります。
それが掛け取引(売掛金など)というものですね。
この現金が入ってこない期間に、
実際のお金の入金と出金が一致せず
経費の支払いなどで資金繰りが困難になることがあります。
仮に損益計算書上では黒字であったとしても、
自己資金で支払いができず、
銀行からの借入もできなくなると、
仕入代金が払えなくなるため、
倒産状態となってしまうのです。
例えば、あなたが現金100万円をもっていたとします。
ここから、90万円を使って商品を仕入れ、
このときの利益は
「200万円(売値) - 90万円(仕入れ値) = 110万円」です。
ただ、商品を送ったとしても、実際の入金が
数か月後であればどうでしょうか。
後で200万円の入金が約束されているにしても、
手元には「100万円(元々のお金) - 90万円(商品の仕入れに使った
お金) = 10万円」しかありません。
200万円が入ってくるまで、
工面する必要があります。
このとき、「急に銀行からお金の返済を要求された」
「相手先から、
して欲しいといわれた」などの非常事態が起こると、会社は
倒産します。
「お金の支払いが滞る=会社の倒産」を意味する
からです。
このように、たとえ利益が出ていたとしても、
社内に現金がなくてお金を支払えなくなれば、
会社は潰れてしまいます。
これが、「黒字倒産」を引き起こすカラクリです。
赤字だから倒産するのではなく、
お金の支払い能力がなくなるから会社は倒産するのです。
では、黒字倒産を防ぐためには、どんなことに注意すれば良いので
しょうか。
重要な要素となるのは、
「損益計算書」と「貸借対照表」に関する
正しい知識を身につけることです。
損益計算書で注意すべきポイントは「収支」に注意を払うこと!
なぜなら、損益計算書上の利益や損失と、
実際のお金の動きが必ずしも一致しているわけではないからです。
損益計算書において利益が出ていたとしても、
実際のお金の流れである収支を正しく管理することが
大切です。
本日は「黒字倒産」のお話の続きでしたね!
当たり前のようで意外に仕事の現場にどっぷり入って
いると気づきにくい事実です^^;
正しい知識を身につけること
これに尽きます!!
「貸借対照表」、「損益計算書」
そして「キャッシュフロー計算書」の資金繰りの理解です^^
正しい知識を身につける場がないのも現状です。
正しい知識どころか、皆さんが陥りやすい失敗例は
「税理士さんに任せていますから」
という言葉・・・
税理士さんも何十、何百もの関与先の
毎日、毎週、毎月の資金繰りをタイムリーに
管理してアドバイスなどできません。
自分の会社のことは
自分でしっかり理解しなければ
危ないのです!
しかし現実は・・・
“資金繰り表”がない中小企業が大半です。
おそらく通帳残高をただ眺めるだけ・・・^^;
これが現実に一番多いパターンではないですか?!
どう自社の資金繰りと向き合うのか?!?
そして、
売上をガンガン上げて
突き進んでいるから大丈夫!
という過信・・・
そもそも利益(粗利や純利)はキッチリ出ているのか?!
固定費をしっかり把握しているか?
入金出金のバランスは崩れていないか?
未入金で滞納している先はないのか?
不良債権先が売掛の帳面に残っていて入金待ちが大きくなっていな
言い出せばキリがないですが・・・
忘れてはいけないのは、
赤字だから倒産するわけでなく
お金がないから倒産するのです!
このメルマガを含め、
あなたは学ぶことを
常に忘れないで下さいね^^