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損益分岐点って

おはようございます。クオリアの佐分利です。

前回、会計的思考法を身に付けるための3つのポイントを

お話ししましたが、

企業活動が企業の財政状態と損益に与える影響を、

B/SとP/Lを用いてイメージすることができるようになりましたか?

企業の財政状態と損益に与える影響を頭の中でイメージできることは、

意思決定においても大変有効です。

今回は、意思決定のための会計についてお話しします。

 

それでは「脳レッジ!!」スタートです。

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脳レッジ!!第96回:

意思決定のための会計

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意思決定のために会計を用いる場合、

費用を変動費と固定費

分けることが有効です。

 

変動費とは、

売上高の増減に伴って

比例的に増減する費用のことです。

 

例えば、

売上原価は、商品のうち売れた分だけが

売上原価になるので売上高と比例します。

そのため売上原価は典型的な変動費です。

 

固定費は、

売上の増減に関わらず

一定額発生する費用のことです。

 

例えば、

人件費、減価償却費、広告宣伝費などがあげられます。

歩合制は別として、給料は売上高に関係なく一定額生じますし、

減価償却費も売上高とは関係なく一定額が生じます。

 

なぜ費用を変動費と固定費に分けることが有効かというと、

売上高の変化によって損益がどのように変化するか、

また売上高がどの水準を超えると利益になり、

どの水準を下回ると損失になるかを把握できるようになるからです

 

 

利益が0円(利益も損失も出ない)の時の

売上高を示すのが損益分岐点です。

 

売上から変動費を引いたものを限界利益といいます。

売上から費用を引いたものが利益ですが、費用のうち変動費だけを

引いたものが限界利益になります。

そのため、

限界利益から固定費を引くと利益になります。

売上  — 変動費 = 限界利益

限界利益 — 固定費 = 経常利益

限界利益から固定費を引いた残りが利益になるので、

限界利益が固定費を上回ると利益が出ます。

 

この限界利益が固定費を上回ることになる売上高が、

損益分岐点売上高になります。

 

例えば、商品の販売価格が1個あたり1,000円、

変動費が1個あたり300円、固定費が1年間で700万円の

ビジネスがあったとします。

限界利益は1,000円—300円=700円となり、

商品1個売れるごとに

700円ずつ利益が増えていくことになります。

商品が1個売れるごとに利益が700円増えるので、

商品が1万個売れれば限界利益は700万円になり、

固定費700万円を引くと利益は0になります。

損益分岐点売上高は、商品が1万個売れる点なので、

1,000万円となります。

 

商品が1年間に1万個、1,000万円よりも多く売れれば、

限界利益が固定費を上回って利益が出ます。

逆に、1,000万円未満であれば、限界利益より

固定費の方が多くなるので、

損益分岐点が下回り損失になってしまいます。

 

 

このように費用を変動費と固定費で分けることで、

どれだけ売上を上げれば利益が出るのか

や商品やサービスの価格を変える

損益分岐点がどのように変化するのか

などを知ることができます。
 

脳レッジ!! メルマガ第96回

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みなさん今回の

「損益分岐点」

のお話はいかがでしたか?!

 

会計の世界では

基本を押さえたいという方に

まず一番はじめにお話するのが

この内容でしょう^^

 

私もこれまで100以上のセミナーや勉強会、

研修などを行ってきましたが、

この会計がらみのお話は

かなり依頼が多いのです。

 

なぜって?

 

 

今さら聞けない

会社の数字のお話。

しかも、

自社に関わるとっても重要で

知っておかなければならない数字のお話

 

多くの経営者の方は

売りには強いですが、

会社の“数字”

すなわち決算書自体は

いまいち見るのも苦手・避けたいという方が

とても多いようで・・・

 

 

「うちはどれだけ売上をあげれば適正なのか?」

「資金がまわるのに必要な売上ってどれぐらいなの?」

 

なんていう疑問は、

数字に強ければ

その根拠や裏付け数値

出るわけで・・・

要するに悩まなくてもいいわけです!

 

 

気になりますよね?!?^^

 

もう一度、

本題を読み直してみて下さいね。

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