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不格好!?粉飾決算書を見抜く!

経営者は日頃から決算書を見るのが当たり前の環境ですが、

皆さんは決算書をどういう観点で見ていますか?

 

私たちが見るときは、

会社の経営状態や業種的比較、

その会社のいいところ(伸ばすべき点)、悪いところ(改善点)

などなど・・・

でも、時にそれとは違った観点で

決算書が見えてくるケースもあるのです。

それは「不格好な決算書」です。

では不格好な決算書とはなんでしょう?

 

それでは月イチ「脳レッジ!!」スタートです^^

 

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月イチ「脳レッジ!!」第105回:

不格好!?粉飾決算書を見抜く!

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あなたは、ごく自然に自社の決算書を

見ていると思います。当たり前ですね^^

 

では、“ごく自然に”見れない決算書が

あるとするならば、どんな決算書なんでしょうか?

 

 

それは

「粉飾決算」です。

 

一般的に粉飾決算とは

売上と利益を過大に見せるために行われます。

 

なぜ?

 

大手企業であれば、

株主を欺くため。

中小企業であれば、

対銀行への対応のため。

 

 

当然、粉飾決算は不正であるのですが、

僅かながらに我々も相談を受ける際に

そういった粉飾の「不格好な決算書」を

目にする機会があるわけです。

 

“バレない”と思ってやってしまう会社もあるのでしょうが

不格好であるがゆえに、見破れてしまうものなのです^^
 

 

なぜか?!?

 

 

粉飾決算は、

3つの傾向があるからです。

 

(1)在庫などの過大計上

在庫等を水増しすることで、利益を引き上げる手口です。

 

とても多い粉飾のケースです。

一度手を染めてしまうと、

積もり積もって

数字のつじつまが合わくなってしまいます。

 

 

(2)売上の水増し

製品、商品、サービスを偽装計上することで、

利益を計上させる手口。

しかし、売上計上するので、

入金されない架空のものなのに入金待ち状態になってしまいます。

売掛金(売上債権)が過大になります。

 

売上の伸びに比べて売掛金(売上債権)が

著しく増加している場合は、

粉飾決算の疑いがあります。

 

(3)費用の過小計上

利益が出ない状況下では、一般的に

費用の節約は必要になります。

しかし、もともとあった経費を

除外する手口に関して言えば、

本来の実体の姿と決算書の姿が不一致であるため、

これも当然、粉飾となるわけです。

 

 

この3つ以外にも

いくつか重要ポイントはありますが、

この3つが粉飾決算を見抜く要注意点となるのです。

 

よく言う粉飾については、

損益計算書上の利益に関して言えば

利益圧縮も利益水増しもありえますが、

貸借対照表上に関して言えば

負債の過小表示よりも、

資産の過大表示(在庫、売掛金)をする

ケースが多く見られます。

 

 

あなたも他の会社の決算書を

見ることは少ないと思いますが、

綺麗な正しい決算をしなければいけませんね!

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衰退市場で勝ち抜くには?!

米ブルーフレームLLCが手がける

オーダーメードシャツの通販サイト「オリジナルスティッチ」

あなたはご存知ですか?

 

米国だけに限らず、日本でも会員数を伸ばしているようです。

ちなみに私もよくこのサイトを利用しています^^

 

 

同社の調べによると…

日本のメンズドレスシャツ市場は約2,500億円で

米国に次ぐ大きなマーケットのようですが、

オーダーメードシャツ”の市場となると、

約80億円程度と一気に小さくなるようです。

しかも、百貨店やテーラーさんなどでオーダーメードシャツを

仕立てるのは50歳以上の方々が大半で、働き手人口の減少傾向もあり

市場拡大は見込めないわけです…。

 

 

では、そんな市場拡大が見込めない分野で

ブルーフレームLLCが勝負をする狙いは何でしょうか。

 

 

それでは月イチ「脳レッジ!!」スタートです^^

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月イチ「脳レッジ!!」第105回:

衰退市場で勝ち抜くには?!

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オーダーメード市場の拡大が言われる中、

ブルーフレームLLCの展開は、日本の大手シャツメーカーと提携して

made in Japan”の高品質な

ワイシャツやカジュアルシャツを

WEBで手軽に受注できます。

そして、オーダーメードでありながら

比較的安価で販売ができるため、

従来のオーダーメードシャツ利用者(先ほどの50歳以上)

ではなく、

25歳~50歳までをターゲットに

まったく新しい市場を開拓する」戦略

を進めているのです^^

 

 

通販サイト「オリジナルスティッチ」は

2013年12月に米国でスタートし、14年4月には日本でも事業を展開。

2月中旬時点の会員数は日本で約2万5000人、

世界では約8万人いるそうです。

 

 

確かに私もこのサイトで初めてオーダーした時、

約300種類以上の生地から選んで、

手軽にオリジナルシャツを作ることができ、

仕上がりも大変満足するものでした。

価格も9,000円~12,000円ぐらい^^

オーダーメードとしてはお値打ちですよね!

 

何より…

2回目以降のオーダーの手軽さがよく、

首まわりと裄丈、胸囲、ウエストなど

以前のオーダー履歴から選択再注文もできるのです^o^

 

シャツのサイズ感はとても難しいので、

一度購入した履歴から再購入できるのは助かります。

 

 

さらに「オリジナルスティッチ」は、

採寸の手間を省いて自分の身長や体重などを入力すると、

ビッグデータを活用して平均的なサイズを割り出す

オートサイズメニューの追加や、サイズが合わなかった場合、

最初に届けたシャツの返品は不用とし、

無料で一着作り直しするサービスもあるのです。

 

まだまだ特徴はあります^^

 

自分好みにデザインできるプラットフォームを生かし、

通販サイト内にデザイナーショップのページを開設し、

誰でも同サイトでデザインしたシャツを出品することができます。

そしてサイト訪問者がデザイナーショップのシャツを購入すると、

出品者に売り上げの12%が手数料として

支払われる仕組みまであるのです!

 

 

このように「オリジナルスティッチ」は

簡単、低価格、高品質を武器に、

オーダーメードシャツで新たな客層を開拓しており、

実際、主要顧客層は30~35歳と若い。

また、再購入率は約20%強のようですが、

リピーターの売り上げが全体の48%を占めるなど、

まとめ買いの傾向が高いのも特徴。

 

実際に購入すると次回購入時の割引サービスや、

友達紹介で無料なるなど…

一度利用した人の情報やその先のお客様に対して

ありとあらゆる販売戦略を組んでいるのが分かります^^

 

ファストファッションが大半を占めてきた近年…

手軽さ・安価・高品質・再購入のしやすさ・デザイン提案など

オリジナルならでは“選ぶ楽しさ”

勝負する商売ですね!

会員数の増加がニーズを物語っているわけですが、

あなたも一度利用して、この徹底した戦略を

体験してみて下さい^^

経営のヒントが得られるはずです!

 

 

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「てるみくらぶ」が経営破綻した裏側に迫る!

あっという間に5月に入りました^^

 

1月からすでに5ヶ月も経過したかと思うと、

とても月日が過ぎるのは早いものです。

今回の月イチ「脳レッジ!!」は、

少し前にメディアでも取り上げられた
旅行代理店業「株式会社てるみくらぶ」について

お伝えしていきます^^

「株式会社てるみくらぶ」といえば、

利用者数もかなり多い人気の旅行代理店でしたね。

でも、そんな人気の旅行代理店で何が起こったのか?!

メディアでいろいろ報道されていますが、

今回はその“裏側”をのぞいていきたいと思います^^

裏側・・・どんな財務状態だったのかです・・・

それでは月イチ「脳レッジ!!」スタートです!

 

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月イチ「脳レッジ!!」第104回:

なぜ「てるみくらぶ」は
経営破綻したのか?!?裏側に迫る!

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「株式会社てるみくらぶ」の現況については、2017年3月27日に

破産手続きが開始されました。

その試算表を、東京商工リサーチが公表しています。
(※決算書ではないです)

スクリーンショット 2017-04-22 11.12.19

(出典:東京商工リサーチ TSR速報(大型倒産情報・注目企業動向)

試算表については、

速報性を重視するため、正確性には欠ける可能性があります。

そして・・・今回の「株式会社てるみくらぶ」の試算表は、

貸借対照表(B/S)のみ

損益計算書(P/L)はありません。

要するに試算表であるため100%正確ではないのと、

貸借対照表のみの解説となるのでご了承下さいね^^

そして・・・

今回の試算表ですが、

平成28年9月期(=平成28年9月30日現在)と、

平成29年3月23日現在の比較データが出ています。

この約半年の間に、一体何があったのか見ていきましょう!

 

スクリーンショット 2017-04-22 11.12.19


(出典:東京商工リサーチ TSR速報(大型倒産情報・注目企業動向)

まず、何より目を引くのは債務超過(資産負債)です。

資産(財産)より負債(借金等)の方が多い状態を、

債務超過と呼びます。

聞いたことありますよね^^

債務超過の場合、会社が所有している

全ての財産をお金にしても、借金等を

全額返済するのは不可能だということです。

「てるみくらぶ」の財産状態は、

平成29年3月23日現在で資産(財産)が約27億円

負債(借金等)が約153億円です。

財産より、負債(借金等)の方が

圧倒的に多い状態なのです!

そのため、負債(借金等)の方が

約126億円多いという考え方です。

とんでもないことになっていますよね・・・

平成28年9月30日で債務超過が約75億円。

半年で約51億円も増えたということになります(*o*)

恐ろしいですよね・・・

今回の半年間の試算表で気になった4項目です。

 
H28年9月期 平成29年3月23日 増減
現預金 14 △12
貸付金 80 80
借入金 23 32
前受金 70 100 30
(単位:億円)

現預金が12億円減って、さらには貸付金があること。

そして、借入金が9億円、

前受金が30億円増加・・・

お気づきでしょうか?!?

ただ単に現預金が12億円減っただけではありません!

現預金は合計51億円会社から流出しているのです・・・

こんなキャッシュフロー(お金の流れ)になります。

借入金が9億増えたはずが、

現預金がそのぶん増えていないため9億マイナスになります。

そして、前受金は30億増えているはずなのに

資金がそのぶん増えていないので・・・30億マイナス・・・

さらには現預金が2億マイナスしているので・・・

現預金が純粋に2億円マイナス^^;

よって資金が合計51億円マイナスになったことになります。

なぜ流出したのか・・・

この貸借対照表からだけでは原因は分かりません。

報道でも言われている損益計算書

広告費が膨大に増えすぎたのか?

(51億円かかったかどうかは怪しいですよね^^;)

人件費が51億円増えたのか?

それともなんだかの特別損失処理で資金が流出したのか?

損益計算書も見てみたいですね!

また進捗があればご報告します。

さらには4項目の気になる詳細をお伝えすると・・・

貸借対照表上の注意科目でもある「貸付金」

8億円あるというのか、8億円もあるというのか・・・

みなさんの会社には貸付金はありますか?

金融機関が一番嫌がるものですね!

恐らくグループ会社へ貸し付けしているものでしょう。

資金がないのに貸し付けるのはおかしな話ですよね・・・

また、負債の中にある「前受金」

旅行予定の顧客から入金された旅行代金のうち、

旅行実施前に頂いているお金が前受金です。

平成29年3月23日時点で、約100億円あります。

旅行が実施できないなら、

この100億円は顧客に返金されるもののはずです。

しかし、会社の資産(財産)総額が約27億円・・・

どう考えても前受金の全額返金は、

ほぼ不可能なのです^^;

商売の形態上、前受金が頂けるため、

業績が伸びている過程では

資金がどんどん貯まっていくわけですが、

その際に資金の運用方法や将来の資金繰り、リスク計算

できていないと今回のような失敗を招くわけです。

さらっと見てみても

これだけ多くの問題が見えてくるわけです。

わかる方にはわかりますが、

この半年間の動きに限らず、

すでに平成28年9月期時点でいつ潰れても

おかしくない状況だったわけです。

会社の大きい小さいはありますが、

日頃からの数字チェックが必要ですよね!

 

 

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利益を、どう投資すればいいのか

おはようございます!

経営コンサルタントの渡邉です。

桜の季節・・・4月

少しずつ暖かくなり始めましたね。

新年度を迎える会社さんも多いでしょう。

 

全国的にも3月決算月の会社が一番多いのですが、

そんな決算明けだからこそ考えておきたいお話です。

 

それでは月イチ「脳レッジ!!」スタートです!

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月イチ「脳レッジ!!」第103回:

次に活かす再投資とは!?

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会社の利益を、どうすればいいのか?

 

 

その問いに対して、

「計画的な再投資のための資金を考える」

という意見は意外に聞こえてこないのです。

 

 

でもなぜ

再投資について考えることもなく、

さらには投資の細かい計画

ことまで考えていないのか

 

 

それは・・・

「放っておいても儲かっていった」

 

そんな話を聞くことがあります。

 

 

確かに、経営がうまくいっていると、

そういう状態になることもあります。

 

 

でも、そんなアバウトな経営ができるのは、

よっぽどお金があり余っている会社であり

実際は、そこまでの状態では

ないことの方が多いですよね・・・^^;

 

 

 

ここでとても重要なのは、

先の会社の方向性や展望、目的などを

会社で掲げることであり、

それをにした時に

利益をどのぐらい出すべきなのかを考える

必要があるのです。

 

 

伸び悩む多くの経営者の方は、

この軸を作ることができないのです。

そのため、利益を出す目的がないため

利益が出たら無駄にお金を使ってしまいます・・・

 

 

軸がなければ・・・

ただ一生懸命に働いていても

大きくなることはない・・・

 

 

だからまずは、

この軸を作ることが大切です^^

 

 

そして、この軸を作った時に

必要となるのが再投資です。

 

 

再投資は、どんな会社であれ以下の4つが大切です。

 

 

1.商品・サービス価値の向上のための「開発投資」 

2.営業力・認知力を高めるための「広告投資」

3.スタッフのスキルアップのための「教育投資」 

4.生産性を上げる、高めるための「設備投資」 

 

 

当然、会社規模に応じて

どのぐらい再投資のための利益を

残さないといけないかということが

異なります。

 

 

私は残った利益を3つに分けて割り振り

するようにお話ししています。

 

 

1)再投資(上記、4つの該当する投資)

2)余剰資金(場合によっては一部社員還元)

3)借入返済(借入があれば)

 

 

小さな会社では

利益を再投資の額に多く割り当てる余裕がないので、

再投資をする優先順位も大切となります^^

 

再投資の優先順位は業種・業態にもよりますが、

1→4の順が良いことが多いです。

 

 

1の「商品、サービスの価値を高めていく」ことは

何より自社の存続のベースとなるはずなので

最優先となるのも分かりますよね!

 

 

利益が出たり、

キャッシュに余裕が出てきた時には、

ついつい無計画にお金を使ってしまいがち・・・

 

 

そこをぐっとこらえて、

未来のための投資をしましょうね!

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「作業」を「仕事」と思っていませんか?

おはようございます!

経営コンサルタントの渡邉です。

 

この月イチ「脳レッジ!!」では、

あなたの貴重な1ヶ月のための

経営の気づきやヒントをお届けしています。

 

今月は

『仕事』に集中すること!

というテーマです^^

 

私がコンサルタントとして会社を設立して

しばらくたってから、しみじみと思ったこと

があります。

 

「みんなに支えられているんだな。」と^^

 

会社を始めた時といえば、

事務業務、経理や郵便物の発送、備品購入など・・・

事務的な作業を本来だと“全部

自分でこなさないといけませんよね。

 

他にもあります。

・セミナーの会場押さえや準備

・名刺のリスト化

・日々の電話対応

などなど・・・

 

通常業務外の部分に時間をとられることが

とても多いことに気づくわけです。

 

それでは月イチ「脳レッジ!!」スタートです。

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月イチ「脳レッジ!!」第102回:

仕事作業の区別について

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皆さんの今の会社のスタートは

どんな状態でしたか?

 

当然、私も雇われて働いているときは

会社の経理や事務など

そういった面倒な作業(といってはいけないのですが)

は全くやる必要がなかったわけです。

 

自分はやることをしっかり

集中して行うことができる環境

ということですよね^^

 

それを分かっていたかは別として・・・

私は会社を設立した時から、

一人ではなかったので

初めから周りがサポートしてくれていたわけです。

 

それってステキな環境ですよね(^^)

 

そのあたりは、組織で仕事をする

大きなメリットの一つになります。

(ここでいう組織とは一人以上の事です)

 

私たちが普段やっていることは、

大きく2つに分けられます。

 

1つは、売上につながる『仕事』

 

もう1つは、

売上につながらない『仕事』です。

 

ここでは売上につながらない『仕事』

作業』とするのならば・・・

 

人にお願いできるのが『作業』

 

あなただけにできるのが『仕事』

となります。

 

作業』は、やり方さえわかれば

誰でも同じ結果が出るもの。

 

だから、誰かにお願いすることができる。

 

作業』が、お願いできるからといって

楽で簡単といっているわけではないですが、

仕事』は、新しい価値を生み出すために

あなたが頭で考える必要があります。

 

だから、あなたしかできないのです。

 

この『仕事』と『作業』を

よく区別しておかないと

大変なことになってしまいます。

 

売上が増えてくると

どうしても『作業』も増えます。

作業』に時間が取られると

仕事』の時間が減ってしまうのです。

そして、新規顧客や取引先を獲得できなくなったりして、

売上が伸び悩んでしまいます・・・

 

この流れ

分かりますよね^^;

 

作業』が売上の限界に

影響しているということです^^;

 

ある程度売上が上がるようになったら、

作業』の部分は他のスタッフに

任せていくようにしなければいけないのです。

 

そして、自分はできるだけ

仕事』のみに集中できるようにする。

 

小さな会社ほど、

人件費コストばかり気になりますが、

仕事』に集中出来る環境を

作り出さないと・・・

すぐに売上の限界に達してしまいます。

 

今、自分がやっているのは、

仕事』なのか『作業』なのか

考えてみてください。

 

 

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