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リンクページの登場です!

2023年9月27日 水曜日

クオリアグローバルマネジメントが発信している多様な情報を1ヶ所で確認出来るリンクページを作成しました。
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コストコ(COSTCO)戦略

2023年9月19日 火曜日

世界の小売業ランキング2023がデロイト トーマツ グループより発表されました。ランキングに反映されている売上の対象期間は2021年度(2021年7月1日~2022年6月30日までの会計年度)。
1位が安定のウォルマート、2位がECのAmazon、3位がコストコです。


上位3社はその前の年も変わらずですが、私が注目したのはここ数年で外資系小売会社の大半が日本進出後に撤退や苦戦をしてきた中で、唯一と言ってもよいほど日本の消費者の支持を集めて、躍進を続けている3位のコストコです。
決して安いわけではないのに、多くの人がショッピングカートにたくさん詰め込んで買い物をする姿を見るわけですが、日本での成功の要因が何なのか気になりますよね。

小売会社は国内外の市場で「標準化」や「チェーン化原理」に基づいて、規模の経済を確保することを原則としていることが多いのですが、小売会社の競争力をはかる上で最も重要なポイントの1つは「商品の品揃え×商品調達の構造」です。
どのような数量と内容の商品をどのような方法で調達しているのかを同時に見ていくことで、事業の構造と収益の構造を見極めることができるわけです。
前者は商品力そのもので、後者は収益構造に直結するサプライチェーンという企業全体の事業構造です。
コストコのような海外小売企業の最大の成功方程式はシンプルかつ明快で「進出国における消費者に対して低価格で商品を提供できる競争力を確保するために、短期のうちに現地メーカーとの直接取引体制を構築し、規模の経済を高めていけるか?」
ということがポイントとなるわけです。

では、コストコの「商品の品揃え×商品調達の構造」はどのようになっているのかと言うと、商品アイテム数は約4,000点となっており、その他の海外小売企業よりもはるかに少ない。
コンビニのように絞られたアイテム数であり、その4割を海外からの輸入という独自のサプライチェーンで賄っているそうです。
コストコの店舗は倉庫で商品陳列を工夫していて、とても多そうに見えるというマジックですね。
そして、コストコは国内で徐々に力をつけていくなかでメーカーとの直接取引も増やし、商品の調達構造でも万全の体制を構築しているそうです。


他の海外小売企業は「競争」や「脅威」とメーカーに受け止められたのに対して、コストコはメーカーとの「協調」や「棲み分け」であることを強調しながら、メーカーや進出先の地域での信頼を獲得していったというのが大きな特徴のようです。
実際、4,000点に絞られた商品展開によって、地域の商業とは相乗効果が生まれたことや、通常商品とは違うサイズの商品展開を行うことでメーカーとの間でも良好な関係が構築されているようです。
そして、業績を引き上げる別の要因は『会員制』制度です。


コストコの収益構造上の成功モデルは、売上を100としたとき、2~3%相当の収入を会費から確保しているそうで、粗利益率を意図的に12~13%程度におさえ、その分で競争力のある売価を実現。販売管理費率を10%程度におさえて3%程度の営業利益率を確保するという構造です。
通常、小売会社が20~30%程度、卸売会社が15%〜20%程度の粗利益率なのに対して、コストコは逆に粗利益率を低水準でおさえることでどこよりも安く、そのためにしっかりとした事業構造を構築しているのです。

当然、米国らしい大量売り、楽しい気持ちにさせる売り場などの演出も業績牽引の大きな要因ですが、4,000点にまで絞り込んだ品揃えをしっかりと「変化」させていることも高ポイントだと思います。常にカテゴリー毎の売上目標と結果を見て、月に200から300品目を入れ替えし、季節ごとの商品入れ替えもしっかり行っているようです。
売れ筋商品をきちんと管理し、死に筋商品は1カ月単位で売り場からはずしていくという商品管理が、魅力的な売り場づくりと魅力的な品揃えに貢献しているわけです。

収益構造まで戦略的に徹底しているところもすごいですよね。
まだまだコストコ人気は続きますね。

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クオリアグローバルマネジメント株式会社
代表取締役  渡邉拓久

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クオリア情報リンクページ


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セミナーのお知らせ「なぜ歯科医院に人事評価が必要なのか?」

2023年9月13日 水曜日

最近、歯科医院でも人事評価を取り入れているクリニックが増えています。
人事評価というと「昇給・賞与」のためと思われますが、真の目的は「スタッフ育成」です。
評価内容を明確にすることで、スタッフの目標も明確にできます。しかし、人事評価は作り方を間違えてしまうと、スタッフの離職、運用ができないなどマイナスにも働きます。
今回のセミナーでは、人事評価の必要性から作成、運用のポイントまで、歯科医院の人事評価についてお伝えします。

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日時:10月12日(木)13時〜15時
オンライン受講可
参加無料
お問い合わせ先:
クオリアグローバルマネジメント株式会社
TEL.0572-21-0112

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「他では絶対に聞けない!」タカラベルモントセミナー【開業サロン『集患対策』】を開催しました!

2023年9月5日 火曜日

タカラベルモント名古屋営業所様による「開業サロン『集患対策』」が9月3日(日)に開催され、代表渡邉が講師として登壇しました。
昨年12月に行われた前回と同様に、他では絶対に聞けない具体的な事例やエビデンスに基づいた分析と今後の見通しなど、このセミナーでしか聞けない内容が更にボリュームアップ!
あっという間の3時間超えのセミナーになりました。

プログラムの中には参加者がテーマに沿って自分の考えをまとめる[WORK]という時間があります。
ただ聴くだけで終わらない構成ですので、これから開業を目指す参加者にとってはご自分との関わりを再認識すると共に、開業に向けての不安や課題を乗り越える元気が湧き起こるセミナーだったと思います。

次回の【開業サロン『採用対策』】は、2023年10月22日(日)に開催します。
開院においてバランス良く整えておくべき3条件「集患」「採用」「資金」のひとつでもある「採用」は、一緒に医院を運営していくパートナーの課題であり、クリアすべきハードルも多い大変に難しい課題です。
是非、ご参加ください。

お申し込み

 

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セミナーのお知らせ「学校では教えてくれない利益3倍のトリセツ」

2023年9月4日 月曜日

9月27日(水)に弊社セミナールームにて【学校では教えてくれない『利益3倍のトリセツ』】全3回のセミナーの1回目が開催されます。

「利益は増やしたいが、何をどうすればいいのか分からない!」
と思われる経営者の方は、是非ご参加ください。

DATA________________________
日時:vol.1 9月27日(水) 17時〜18時
   vol.2 10月25日(水) 17時〜18時
   vol.3 11月29日(水) 17時〜18時
場所:クオリアグローバルマネジメント株式会社(多治見本社)
講師:代表取締役/経営コンサルタント 渡邉拓久
参加費:15,000円/人(全3回分)
お申し込み期日:9月25日迄
お問い合わせ:TEL 0572-21-0112 zm@qgm-inc.com

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外食業界の次の一手は?


多くの企業が人手不足に苦しんでいますが、その中の代表例で痛手を被っているのが飲食業ではないでしょうか。今回は外食業界の抱える人材の問題点です。

飲食店は事業構造的にアルバイトの時給を上げることがなかなかできていないのが現状です。時給を上げることができないが故に、人が集まらないという悪循環に陥ってしまっているのです。
コロナ禍ではアルバイトを解雇した飲食店も多い状況で、他の業種で働く選択をしたケースも多かったようです。そうした人たちが外食業界に戻ってきたかというと・・・、そういうわけではないのでしょうね。

それでは、外食業界の人手不足はどれほど深刻なのかと言うと、東京都内の牛丼の「吉野家」の場合、アルバイトが集まらないために休業へ追い込まれてしまいました。
東京の平均時給と比べても遜色のない時給1,500円でアルバイトを募集していても、人が集まらない状況・・・。
実際、パート・アルバイトなどを含む非正社員の人手不足割合の業種別は「飲食店」が85.2%で、全業種の中で唯一80%を超えるほどの高さです。その背景にはパート・アルバイトなどを含む非正社員が就業者全体の70%以上を占めているという飲食店のビジネスモデルが関係しているのでしょう。(帝国データバンクより)

飲食店は利益が出にくいビジネスのため、人件費が高い正社員をたくさん雇うのは困難です。そこで時間給のパート・アルバイトを活用して、人件費をコントロールしながら運営してきたわけです。
マイナビの調査によればアルバイト先を選ぶポイントの1位が「給与の高さ」となっている中、他の職種と人材獲得競争が起きたら、外食業界が選ばれる可能性は低くなります。
ちなみに、外食業界の全国平均時給は1,065円となっており、それより下は「販売サービス関連」「アパレル・ファッション関連」「エステ・理美容」の3つしかないようです。

飲食店も時給を上げれば良いのですが現実的には困難で、その理由は大きく3つあります。
1つはコストの上昇です。
外食業界では人件費だけでなく、原材料費の高騰も大きな問題です。
専門的には原材料費(Food)と人件費(Labor)の頭文字をとって「FLコスト」と呼ばれていますが、飲食店を経営する上で重要な指標の1つです。
FLに「家賃(Rent)」を加えたFLRコスト比率を70%に抑えることが利益を確保するために欠かせないと昔から言われています。
家賃は固定費なのでコストの削減は困難なため、人件費と原材料費をコントロールする必要があるのですが、どちらも高騰しており従来のビジネスモデルが通用しない状況に追い込まれているのです。
値上がりの品目については「電気」「食用油」「ガス」がトップ3を占めていて、いずれも日常的に使うものなのでなかなか節約ができず、コスト増としてダイレクトに負担がのしかかっている状況のようです。
このコスト高の状況に対応して多くの飲食店で値上げをしたわけですが、現在起きているFLコストの上昇は、ビジネスモデルを変革させる程に大きな出来事だとも言えるでしょう。

2つ目は生産性の低さです。
コストが上昇していても生産性を向上させることができれば、それを吸収することもできるのですが、外食業界は生産性を向上させるのが難しい業界です。
そもそも「労働集約型」であるだけでなく “消費期限”のある物を扱うため在庫が持てない。
要するに、暇な時間にあらかじめサービスを作っておき、忙しくなったら提供するということができないため、生産性の向上に限界が生じるのです。
こうした外食業界ならではの特性のために利益が出にくいビジネス構造となり、アルバイトの賃金も低いままとなってしまう。結果として、それが離職率の高さに結び付き、人手不足の原因になっているというわけです。

3つ目は低価格の価値観。
物価は上がってきたと言われていますが、ご存知の通り今の日本は世界に比べるととても物価が安い。牛丼、ラーメンの価格も1,000円札があれば十分お釣りがくる状況。飲食店は価格が「安くて当たり前」という価値観があるのではないでしょうか。
ちなみにアメリカにある日本のラーメン店だと約20ドル+税金+チップ・・・ラーメン1杯が3,000円くらいします。
日本の物価は主要先進7カ国の中で突出して低いだけでなく、ここ数十年で物価が低迷し続けているのは日本だけなのです。(経済誌『エコノミスト』)
現に、値上げラッシュがあったとはいえ、日本人の価格に対する要求は厳しく、価格を据え置いている「サイゼリヤ」や「焼肉きんぐ」のようなお店が大きな支持を集めている状況ですね。
外食業界の時給の安さと人手不足は解決できないのか?というと、決してそうではないはずです。今までにないやり方を検討しないといけないですね。

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クオリアグローバルマネジメント株式会社
代表取締役  渡邉拓久

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